クレームブリュレ_TV編

放送されている全てのTV番組が無数のモニターに映し出されている秘密基地で、ある番組を指し示し怒っている主婦。画像は「Microsoft Designer」で作成しましたよ

TVをつけていると気になることがいっぱいだ

学生時代の恩師がとある情報番組に出演するとのこと、リアルタイムで視聴しようとそわそわして待っていた。 しなやかな振る舞いと重厚な思考、マイザーのハットとケーニッヒのホットドックを愛する先生がメディアに出たら超売れっ子になっちまうぜ!なんて要らぬ心配をする私。

 

さてさて生放送。 ちょっと照れ気味に登場した我らが先生、お気に入りのハットも御健在、相変わらずお洒落だなあ。本業の文学に絡めて世相を斬っちゃうのかな、忙しくなるぞこりゃ!と要らぬ心配リターンズ。

 

4Kにも耐えるお顔のアップで解説スタート。 お見事!自民党裏金問題をトーマス・マンの文脈で語り出した!こりゃあほんとに人気者の仲間アレッ⁉︎ケチャップ⁉︎ 恩師の口の淵にちょこっとケチャップついている!。。。。。ああ勝負の日にケーニッヒのホットドックを召し上がったんだかわいいな先生本番前にチェックとかないのかなないか初老の大学教授の口の周りチェックなんてないかまあちょっこっとだから大丈夫だよな視聴者気づいてないよな頼む気づかないでくれいかん思考がダダ漏れだ!

 

まあ落ち着こう、ちょこっとのケチャップに気が付く人は少数だ。なんなら気のせいだったような気もするよ。。まったく、放送前とは質の異なるそわそわだぜ。

 

意識を番組に移せば流石我が恩師、パーフェクト! ユーモアの中にも確かに存在する冷厳さ、共演者の反応もすこぶる良い感じ。あ〜あ、確定、売れちゃった♪

 

エンディングで挨拶をする先生の口元にケチャップはなかった。どこかのタイミングで拭いたのだろうか、やっぱり気のせいだったとか?

なんにせよ最高のデビュー戦だった、コメンテーター界のニュースターの誕生を目撃して私は満足だ。

 

旧ツイッター(現X)のトレンドに”ケチャップ”が入っていると友人から連絡があったのは放送終了直後だった。

半信半疑で確認してみると。

  • なんだろう気になって見ているんだけどこの先生、口の周りにケチャップついてないか?

気のせいではなかった。

  • ケチャップーーーーーwwwww
  • なんかいいこと言ってるけどケチャップの味しかしねえ
  • ケチャップかわい♡
  • あー甥っ子の大学だ
  • 大学の名前を汚したな、ケチャップで
  • ケチャップ厳しいって
  • ケチャップ教授乙
  • ケチャップ教授だったら米文学に転科だな
  • ちょっとマスタードもついてないか?
  • ってことはホットドックか?
  • ドイツ文学だからケーニッヒだwww
  • 普段から人前に出ているであろう大学教授がみっともない
    局の出演者選考基準をブラッシュアップすべきだ
  • ビシッとキメているだけに悲しい。
  • K.M.M、つまりケチャップマスタードマスター
  • こういう老害は女にもだらしないんだろう
  • あっ舐めた!
  • せっかく面白かったのに思い出すのはケチャップ
    この番組は、とあるセレブタレント出演時にアクセサリーのジャラジャラ音をピンマイクが長時間拾ってしまう事故があったばかり、防げる事故は二度と起きぬよう管理等徹底して欲しい
  • お洒落、博識、そしてケチャップ
  • 公共の電波を使用して痴呆老人のだらしない口元を見せるな!

 

かなりの人がケチャップに気づいたんだな。なるほど画像が出回ったのか、番組を見ていない人もモクって1)るんだな。 やたらと腕のいいプロファイラーがいるが。。身内の犯行と考えた方が自然か。

舐めた⁉︎ 気が付かなかった、ネタか?

(あとで録画を観たが、マスタードも付いていなかったしケチャップを舐めたシーンは確認できなかった、ネタだ)

 

今回の出来事はSNSでの軽い炎上=ボヤ騒ぎってことになるのかな。恩師の歴史に華やかなうっかりエピソードが加わった、語り継いでいこうじゃないか。
1)モクる:mockる=mock【模倣(する)】のスラングで【嘲笑や軽蔑(する)・他人の欠点や失敗を指摘したり、笑いの対象にしてからかったりする】に「る」をつけて動詞化したサボる・ググる的な造語

 

なんとなく傾向を色分けしてみた。ある時間の20ポストをピックアップしたものなので分母が少なく統計的な意味はないと思われるが、まあお付き合いを。

なんかいいこと言ってるけどケチャップの味しかしねえ

ほとんどはウケ狙いのmock投稿かな。モクってるなあ。面白いのもあるね。

16/20、8割か。

 

公共の電波を使用して痴呆老人のだらしない口元を見せるな!

“公共の電波を使用して”ってキラーワードだけど中身は罵詈雑言、迷うことなく「発信者情報開示請求」だ!

2/20、1割が悪意ある悪口だな。

 

せっかく面白かったのに思い出すのはケチャップ
この番組はとあるセレブタレント出演時にアクセサリーのジャラジャラ音をピンマイクが長時間拾ってしまう事故があったばかり、
防げる事故は二度と起きぬよう徹底して欲しい

むむ、そんなことがあったのか!何を徹底するかは不明だが徹底して欲しいものだ。

残りの2/20、1割が厳しいご意見・クレームだ。

 

TV番組や出演者へのツッコミやモクり、今ではSNSで世間に発表しているけれど、ちょっと前まではお茶の間という空間にこだましていたんだよな。

 

仲間数人でドラマを見ていた時、1人の友人が呟いた「見た目はいいけど性格悪そうだな」 ヒロインに対してなんてことを⁉︎ルッキズムからの内面批判、しかも無根拠!これぞまさに誹謗中傷! 面と向かって伝えたら大喧嘩必須のこの言葉を気軽に口にできる場所それがお茶の間、TVの前。 一緒に見ていた私達はというと、憤ることもなくちょっと笑った。すまないカッコつけた、ちょっとではなかった、ちゃんと笑った。ごめんね共感しちゃったのよ、それがTVの前の恐ろしさ。

 

出演者は声援が聞こえてくることはないけれど罵声も浴びない、思えば平和な世界だったよ。我々は声が届かないのをいいことにウケ狙いの戯言を言ったり、画面内の気になることをTVに突っ込んでいた。

 

  • 「おんなじCM何本流すんだよ⁉︎」
  • 「もっといい写真はなかったのだろうか」
  • 「またアキダイだ」
  • 「反社?刑事?どっち?」
  • 「カメラばっかり見てねえで試合見ろ」
  • 「これは古民家カフェじゃなくてぼろ家ね」
  • 「なんで不倫疑惑の芸能人が干されて、不倫した政治家は党首続けてるの?」
  • 「日差しはあるが曇りがち、所によっては雨が降るってそれは予想なのか⁉︎」
  • 「推してたけどテレビに出過ぎて飽きちゃった」
  • 「やりそうな顔してるな」
  • 「ローカルタレントがいい役者になったなあ」
  • 「だからと言って歌手として紅白で歌うってのはどうでしょう」
  • 「何人いるんだよCM女王」
  • 「何のために東大出たの?」
  • 「久しぶりに見たら老けたわね」
  • 「うわぁ、内容が入ってこない!!この家前回はホラーなドラマで使われてたじゃん!」
  • 「この芸人が誰と同期かなんてどーでもいいよ」
  • 「政治家の記者会見にこそ自称ジャーナリストが大挙すればいいのに」
  • 「夕食に出したら笑われる盛り付け‼︎」
  • 「プロ野球全ての試合よりオータニさんの1打席の放送時間の方が長いとは。。。」
  • 「またテレ東がパクられてる」
  • 「またナイトスクープがパクられとる」

どさくさ紛れに相反すること言ってたりもするよね。

  • 「よくスッピンで出てくるわね
  • 「こんなに塗てたら元の顔なんてわかんない
  • 「出しゃばりすぎてうるさいな」
  • 「主張しないから存在感がない」
  • 「夢のないドラマは見たくない」
  • 「荒唐無稽で見てられない」
  • 「またおんなじ服だ」
  • 「毎日違う服着てやがる!」
  • 「下手な歌だなあ」
  • 「上手いだけじゃ駄目だよな、歌は」
  • 「どの役やっても同じね」
  • 「イメチェン失敗〜」

 

昔はお茶の間で消費されていた言葉もSNSで発信される世の中に。
「見た目はいいけど性格悪そうだな」って投稿するってことは、本人にも聞こえるところで大声で悪口を言ってるってことだ、「ダメ。ゼッタイ。」

TV局は面と向かって寄せられたクレームにはきちんと向き合うべきだけど、ウケ狙いのSNSに付き合う必要は全くないよね。

TV局へのクレームって1年間でどれくらい?

NHKが公開しているデータ1)では、2024年度の問い合わせ総数は299万8,806件。

そのうち放送・番組に対しては約92万件(受信料関係が約157万件、NHKなので!)。

問い合わせ等を除いた意見・要望が約14万件。

中でも厳しい意見・クレーム数を推定すると。。。

約10万件!!

1日に278件もののクレームが皆様のNHKに!!

あれ?日本全国津々浦々で観られているNHKの規模にしては意外と少ないか⁉︎

 

10万件の厳しい意見・クレームはどんなルートで届くのかな。

電話

約80,700件

79.5%

インターネット
(メール)

約13,900件

13.7%

投書

約4,000件

4.0%

来局

約1,100件

1.1%

FAX

約200件

0.2%

その他

約1,400件

1.4%

※上記件数は公表資料等をもとにした独自の推定です

※端数処理のため、合計が100%にならない場合があります

電話とメールの差がこれほどあるとは思わなかった。視聴者の世代的なものなのかな?

テレビを見た瞬間に起こすアクションは電話が向いている。直接声を届けるんだから感情が伝わるね、話を聞いてもらえるし一番スッキリするのかもな。
メールはいつでも出せるよね、「あとで言っとくか」くらいの時にはちょうどいい、無料だし。
投書は背筋が伸びるよ、私だけ?「正式に苦情・クレームを入れさせていただきます」って感じがする。熟考に熟考を重ね冷静に問題点に切り込んできそうだ。封書で110円もかけて送られているというのも重みがある。

 

直接来るんだなあ約1,100人が、延べだろうけど。わざわざ足を運び面と向かって厳しい意見・クレームを伝える。相当の憤り、正義感もしくは実害がなければできないよね。「延べだろうけど」に隠しきれない何かが滲み出た気もするが読み取れたであろうか。。。各地に担当の方がいるのかな?愚痴を聞いてみたい。

 

その他ってどういうことだ、矢文と狼煙くらいしか浮かばないけど。モールス信号?伝書鳩?亀の甲羅を投げつける?小粋な香りの組み合わせ?

 

さて、気になることは多々あれど、「インターネット(メール)」・・気になるよねメール限定。SNSでどれだけ激しく炎上していたとて、正式な声としてのカウントはされていないのだ。ニュース番組には公式SNSアカウントがあるけどな。考えてみればSNSの投稿は匿名性が高いし、同一人物の大量投稿が他と比べ物にならない程お手軽で無尽だ。botも手に負えないし。。。

 

しかし、カウントはされずとも公開性の高さと爆発的な拡散力で世論の空気はビシバシと伝わってくる。最近でも「紅白曲目差し替え」「大河ドラマおしり批判」「将棋の盤上に銀が五枚」「なんの役に立つのか分かりませんけど発言」等々、SNSの批判力・影響力は日々増している。


そうそう、「将棋の盤上に銀が五枚」は2021年のほのぼのエピソード、決して
最近ではないし単なるミスの指摘なのだが好きなのでねじ込んだ、申し訳ない。

 

申し訳ないといえばFAX,スルーしてすまなかった!!

1)視聴者対応報告2024年度 2025年1~3月_8.2024年度 1年間の意見・問い合わせ総数

視聴者対応報告|経営に関する情報|NHKについて

 

熟考に熟考を重ね冷静に問題点に切り込んでくる「投書」。

そんなクレーム界の雄「投書」にもおもしろの影は忍び寄る。

その影はもちろん「電話」にも「メール」にも「来局」にも。。。。

ま、まさか、あいつにも⁉︎

クレームブリュレ_TV編です。